【今月の言葉】

このお言葉はお正月に勤められる修正会の一節です。仏教寺院で1月の初めに行われる法要で、11日より、7日間に渡り行われることが多いですが、寺院によっても異なります。そもそも、修正会とは、修正月会のことであり、「正す月に修める法要 」を意味します。つまり 修正会とは、仏前で前年の行いを悔い改め身を正した後に、新しい年が健やかであるよう祈ることが目的です。

この法要の表白の中に

今ここに参集している我ら皆、遠い過去より以来迷いの雲深く覆いて、理想なる悟りの岸を見ることができず、また、妄想の霧厚く閉ざして悟りの道、その性を見いだせずにおります。嗚呼悲しく、痛ましいことであります。しかし、何という幸いでしょう。今、生れ難き人間としてこの世に生まれ、仏の教えを聴聞し、後々は浄土に往生することを約束されているのです。宗祖法然上人、曰く。

「ただ頼め よろずの罪は 深くとも わが本願の あらん限りは」

今、一年の始まり、罪悪生死の凡夫である我が身を受け止め、掌を合わせて、経を読み、一切の命の救い阿弥陀如来を讃え、念仏を唱えん称名念仏の行を、専らに修して、その広大なる阿弥陀如来のご慈悲に感謝するのでございます。とあります。

昨年を顧みますと、世界は国際紛争が絶えず、化学兵器の増産に向かっています。

アメリカの科学雑誌は「人類最後の日」までの残り時間を象徴的に示す「終末時計」について、これまでで最も短い「残り130秒」と発表し、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻などを受けて、世界は前例のない危険な状態にあると警告しました。

 

 どうか今年は【今月に言葉】にあるように「礼儀と謙譲の道にいそしむ」ことができますように祈願致します。